はじめに ― ドミニオンとは何者か?
こんにちは。ブレインシードオフショア研究所の開田晋作です。
近年、SNSやセミナー、紹介者経由などを通じて急速に名前が広がっているオフショア金融商品のひとつに、ドミニオン(DOMINION)があります。「月150ドルから始められる」「手数料が圧倒的に安い」「自由にファンドが選べる」といったキャッチコピーで、多くの日本人投資家の関心を集めている商品ですが、その謳い文をそのまま信じて契約してしまうのは非常に危険です。オフショア投資というのは、その仕組みやリスクを正しく理解していないと、後になって取り返しのつかない損失を被る可能性もある投資手法です。ましてや、契約する相手が海外の企業で、日本の法制度や消費者保護の対象外となるような場合には、その重要性はなおさら高まります。特にドミニオンに関しては、販売開始からの歴史が浅く、手数料の安さばかりが強調されて販売が先行されているのが現状です。当事務所には、実際にドミニオンを契約された方から
- 「紹介者と連絡が取れなくなった」
- 「一部取り崩しをしたいけど、どう受け取ればいいのかわからない」
- 「税金がかかるなんて聞いていなかった」
といったご相談が寄せられています。この記事では、ドミニオンという会社や商品が一体どんなものなのかをはじめ、なぜリスクがあるのか、どこに注意すべきか、紹介者の信用をどこで判断するのか?そして実際の信頼性はどの程度かについて、専門家の視点から詳しく解説していきます。ではまず、ドミニオンという企業の基本情報を見ていきましょう。
当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア金融商品の投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。
ドミニオン社の基本情報
- 正式名称: Dominion Capital Strategies Limited
- 設立年: 2004年
- 本社所在地: ガーンジー島(Guernsey)
- 事業内容: オフショア積立型(あるいは一括型)投資商品の提供
- 日本展開開始: 2020年以降、IFAや個人紹介者を通じてマーケット開放
この「ドミニオン・キャピタル・ストラテジーズ社」(以下、ドミニオンと略)は、イギリス海峡に位置する王室属領のひとつ、ガーンジー島(Guernsey)に本社を置く資産運用会社です。もともとはファンドの設計・運用を主な事業としてスタートした同社は、その後オフショア投資商品の提供へと事業領域を広げ、現在はシンプルな手数料構造の積立プランや一括型投資商品の販売をグローバルに展開しています。日本以外ではブラジル、ウルグアイなどの南米圏での顧客が多く見受けられます。
ドミニオンの本拠地があるガーンジー島は、ケイマン諸島やマン島と並んで「オフショア金融センター」として世界的に知られており、信託制度や保険法制がイギリス本国と独立して整備されているのが特徴です。現在も多くの海外投資企業や富裕層向け金融サービス業者が集まっています。ドミニオンも、そうした環境を活かして柔軟な商品設計・国際展開を進めており、その一環として2020年から日本市場への販売をスタートしました。国内での認知度はRL360°やインベスターズトラスト等と比較すると、まだそれほど高くはありませんが、海外IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)や個人紹介者を通じて、少しずつ契約者数を増やしています。
ただし、ここで重要なのは、ドミニオンや紹介業者は日本の金融庁に登録されているわけではなく、日本国内では「正規の金融商品取引業者」として扱われていないという点です。よって、販売に関わるルートやサポート体制には注意が必要です。
ガーンジー島に本社を置く理由
ドミニオン・キャピタル・ストラテジーズ社が本社を構えるガーンジー島(Guernsey)は、イギリス王室属領のひとつで、行政的にはイギリス本国とは別の独自の立法・司法・租税制度を持つ、準独立国家のような存在です。このガーンジー島は、EUにも英国にも正式には属しておらず、その中立的かつ独自の立場を背景に、古くから金融・信託・保険分野において優遇措置を採用してきました。結果として、欧州圏における代表的なオフショア金融センター(タックス・ヘイブン)のひとつとしての地位を築いてきたのです。
税制と規制の柔軟性
ガーンジーでは、信託制度や保険契約に関する法整備が非常に進んでいることから、ファンドや保険商品の設計・管理・提供の自由度が高く、企業や富裕層にとっては「資産保全」「節税」「相続対策」の拠点として好まれてきました。このような環境は、ドミニオンのように投資家向けの積立型・一括型保険商品を自由に構築し、国際的に提供したい個人にとっては非常に魅力的です。複数通貨対応、多国籍なカストディ機関の利用、ファンドの入れ替え自由など、柔軟性の高い契約構造を持つ商品が生まれる背景には、こうした法制度の土壌があります。
日本の常識は通用しない
ただし、こうしたメリットの裏側にはリスクも潜んでいます。日本国内で販売されている金融商品であれば、たとえば金融商品取引法や保険業法、消費者契約法などの保護が適用され、何かトラブルがあれば監督官庁への相談や訴訟といった手段が取れます。しかし、ガーンジー籍の企業との契約には日本の法律は基本的に適用されません。加えて、万が一トラブルが生じた際には、英文契約書の読解、海外送金、時差対応、現地の金融庁への連絡といった高い障壁が待ち受けています。さらに、ガーンジー島自体は金融庁や外務省が指定する「非協力的な国」ではないものの、一般的な日本の金融消費者からは遠く離れた場所であることに変わりありません。
こうした背景を踏まえると、ガーンジー島を本拠地とするドミニオンの商品を契約する際は、「この商品は日本の法律の外にあるもの」、「最終的に責任を取るのは自分自身である」という強い自覚を持つ必要があります。オフショア投資は魅力も多い一方で、その自由度の高さは裏返せば「保護のなさ」でもあるという点を忘れてはなりません。もし、ドミニオンの新規契約を紹介者から勧められて、この記事にたどり着いた方がいれば、契約の責任を自身で飲み込める事ができるか?を意識してください。
ドミニオンが日本人から注目されている理由
ドミニオンは、後発組のオフショア金融商品でありながら、近年急激に日本市場でのシェアを伸ばしています。その大きな要因のひとつが、業界内でも際立っている「手数料の安さ」を前面に打ち出したマーケティング戦略です。従来のオフショア保険商品、たとえばRL360°やインベスターズトラストといった企業が提供する積立型商品では、契約初期に数年間にわたる初期口座制度が設けられ、事実上の解約不可期間が設けられています。さらに、年間の管理手数料も2〜3%超と高水準で、途中解約時には元本の半分以下になることも珍しくありませんでした。そうした従来型商品の「しばりの強さ」に不満を感じていた投資家にとって、ドミニオンの提示する条件は非常に魅力的に映ったのです。
- 最小積立額が300ドル → 150ドル/月に引き下げ(2024年秋頃より)
- 初期口座制度が存在せず、柔軟な解約や積立停止が可能で、中途解約のペナルティも低い
- 年率手数料が他オフショア金融商品と比べ圧倒的に低コスト(約半分)
こうした柔軟性とコスト面での優位性により、ドミニオンは日本国内にとどまらず、韓国、タイ、フィリピン、ブラジル、ウルグアイなどアジア諸国や中南米を中心に販売を拡大しています。とくに、金融リテラシーがまだ十分に普及していない国々では、「元本保証っぽく見える資料」や「高利回りシミュレーション」などが訴求力を持ちやすく、実際に契約数が急増しているのが現状です。また、販売チャネルもSNSやセミナーを活用した口コミベースの紹介ネットワークが中心であるため、一般投資家にとっては「信頼できる人から聞いたから大丈夫だと思った」という心理的安心感も加わります。
とはいえ、これらの「入りやすさ」や「自由度」は、投資家にとっての本質的な安全性とはまったく別の話です。特に
- 本当に手数料は安いのか?(実質コストの中身は?)
- 柔軟に解約できるとしても、出口戦略を考えていないと税金で損をするのでは?
- ファンドの運用先はどこなのか?透明性はあるのか?
- そもそも紹介者は、金融商品取引法上、正しい販売資格を持っているのか?
といった構造的なリスクや、契約者自身の理解不足が致命的な結果につながることもあるという点は、契約前に冷静に確認しておく必要があります。ドミニオンの魅力は確かに存在しますが、その裏に潜むリスクや「知らなかったでは済まされない要素」についても、必ず併せて理解しておくことが大切です。
手数料「だけ」で飛びつくと危険。ドミニオンに潜むデメリットの正体
一見すると、従来のオフショア金融商品の悪いところを取り除いた、理想的な商品設計に見えるドミニオン。しかし、表面的な数字や柔軟性だけで契約を判断することは、長期的に見て極めてリスクの高い行為です。特に、日本国内で一般に流通している金融商品とは異なる税務上の取り扱い、サポート体制、契約構造の特殊性に注意が必要です。これからは、ドミニオン契約者が見落としがちな「着金時の課税リスク」と「契約後の孤立リスク」という2つの視点から、その落とし穴を丁寧に解説していきます。
解約時の受取金は、原則「一時所得」または「雑所得」
ドミニオンに限らず、オフショア金融商品における最大の課題のひとつが着金時の税務処理です。日本では、海外で運用された資産であっても、それを日本国内で受け取った瞬間から課税対象となります。たとえ積立時にドル建てで行われていたとしても、受取時に銀行口座へ送金された時点で、日本円換算での所得が発生したと見なされるのです。これは海外の銀行口座でも同様です。税逃れは絶対にできません。
税区分はケースバイケースで異なる
一般的に、保険商品としての性格を持つ投資商品は「一時所得」として扱われることが多いですが、内容や契約形態によっては「雑所得」と判断される可能性も十分にあります。とくに税務署側からの確認を受けた場合には、契約内容や積立状況、運用実態などを提出する必要が生じ、素人が自己判断で申告を行うのは非常にリスキーです。
税理士との連携体制が重要
当研究所では、オフショア金融商品に関する税務の専門家として、国際資産課税に精通した税理士をご紹介しています。確定申告での適切な処理、税区分の見極め、事前シミュレーションを行えるよう、専門家をご紹介いたします。なお、当研究所では税務相談は行っておりません。あくまでご紹介による対応となりますので、予めご了承ください。
解約サポートは事実上存在しない
契約後、IFAや紹介者と途中で連絡不能になり、「解約方法すらわからない」というケースが散見されます。オフショア金融商品に関する当研究所への相談の多くはこれです。当研究所ではオフショア金融商品の安易な解約はオススメしていませんが、仮にドミニオンを解約する場合、英語の書類提出、英文でのやり取り、口座指定など、日本の保険会社とはまったく異なる手続きが必要です。それらを知らないまま契約してしまい、後々になって困る方が多いのが実情です。
ドミニオンのカスタマーサポートは全てオンラインで、主に中南米の方が多く、日本語対応はありません。日本人が契約できるオフショア金融商品の中で、アフターフォローサービスの品質は特別優れているわけではありません。グローバル企業の平均的な水準といえ、日本の金融サービスレベルを想定している契約者にとっては大きなギャップとなるでしょう。
契約構造とドミニオン社の歴史
ドミニオンは、「国内の投資信託」や「国内の積立保険」とは、異なる仕組みで動いています。その根本にあるのは、「契約構造の複雑さ」と「運用のブラックボックス性」です。
多くのファンドが「ファンズ・オブ・ファンズ」で中身が見えない
ドミニオンで選択可能なファンドの多くは、他のファンドを再構成した「ファンズ・オブ・ファンズ(FoF)」です。これは分散投資のように見えて、実は以下のようなリスクを抱えています。
- ファンドの内部コストが不透明(2重・3重の手数料構造になっている可能性がある)
- 最終的な運用先(企業名や国)まで把握することが困難
- ファンドの変更・閉鎖が突如行われることがある
表面上のファンド構成だけを見て「大手の運用会社があるから安心」と考えるのは極めて危険です。個別の企業株に何パーセント投資しているのかを把握するのは極めて困難で、運用実態はブラックボックス化されています。これはドミニオンに限らず、ファンズ・オブ・ファンズのファンド全てに当てはまります。
歴史の浅さはリスクか?ドミニオンという企業の真価
オフショア投資でよく比較されるRL360°(旧Royal London 360)は、親会社の歴史も含めれば約150年の歴史があり、日本人契約者の受け取り実績や契約者総数もオフショア金融商品の中で群を抜いた存在と言えます。一方で、ドミニオン社の設立は2004年、しかも日本への展開は2020年から。つまり、日本人契約者の「20年満期」を迎えた前例が、まだ一例も存在しないというのが実情です。これは下記のようなリスクをはらんでいます。
- 契約満了時に額面記載の金額を本当に受け取れるのか不明
- 日本から撤退してしまう可能性がある
- 法的トラブル時の対応実績がない
これらの点が、まだ未知数だということを意味します。とはいえ、ドミニオン社の安全性を全て否定するわけではなく、一定の安心材料も存在します。例えば、顧客資産の分別管理を行う銀行はバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY Mellon)であり、この銀行は世界最大級の信託銀行として有名な存在であり、信用格付けも非常に高いです。また、監査法人には世界四大会計事務所の一つである アーンスト・アンド・ヤング(EY)を置いており、ガバナンス体制がしっかりと担保されています。これらの事実は、「会社の資産と顧客の資産が明確に分けられており、最低限の透明性と監査体制がある」ことを示しています。ただし、これらはあくまで構造上の安心材料であり、将来の安全を保証するものではありません。ドミニオンの契約を検討している方は手数料の安さだけに目を奪われずに、これらのリスクもしっかりと認識しておきましょう。
ドミニオンは信頼できるのか?できないのか?の単純化されたロジックで考えても結論はでません。自身で「これならば安全だろう」という判断をするための材料として本コラムをご活用ください。
無登録業者に対する注意喚起
1.違法な無登録業者にご注意を
日本国内で金融商品(株式・投資信託・保険商品など)を販売するためには、原則として金融商品取引法や保険業法などに基づく登録や特定の免許を取得する必要があります。しかし、オフショア金融商品は海外の保険会社や信託会社等が提供しているため、国内の法規制を回避しやすい面があり、一部の国内事業者が無登録のまま勧誘行為を行っているのが実態です。無登録業者からオフショア金融商品を契約すると、以下の点で契約者に不利益がもたらされます。
- 投資家保護の枠組みが適用されない:無登録業者との取引で何かトラブルが起こっても、金融庁や証券取引等監視委員会(SESC)が設ける救済制度や行政的な保護を受けられない可能性が高いです。
- 不正や詐欺行為に発展しやすい:手数料率や解約条件などの説明が曖昧で、契約者に著しく不利な条件を押し付ける事例が報告されています。裁判所も国外の業者に対する法的拘束力は実質有しません。
- 長期の契約のサポートが受けられない:オフショア投資の特徴である長期契約の商品において、無登録業者は簡単に連絡を絶ち、簡単に消息不明になります。当研究所に相談にこられるお客様も9割9分無登録業者からの契約です。彼らから契約をした場合、長期間においての契約サポートは望めません。ドミニオンも例外ではなく、ほとんどが無登録業者からの契約になっているため、販売経路に構造的な矛盾を抱えています。ドミニオンを契約する場合、「もし何かあっても、国の保護支援は受けられず、永続的な無登録業者からのサポートもない」と考え、それを受忍する自身の覚悟が求められます。
2.金融庁やSESCからの警告・処分事例
金融庁は、公式ウェブサイトや各種広報を通じて、無登録の海外保険商品販売に対する注意喚起を何度も発信しています。たとえば、証券取引等監視委員会(SESC)からのメッセージ 2021年1月25日では、
「無登録業者による勧誘行為は金融商品取引法に違反する可能性が高く、トラブルが生じても投資家保護制度の対象外となる」
と明記されています。さらに、過去にはオフショア保険商品を販売していた無登録業者が実際に行政処分を受け、事業停止や罰金を科されたケースもあります。顧客保護という観点からも、無登録業者からの契約は絶対に避けたいところです。
※無登録業者からオフショア金融商品の勧誘行為(商品のプレゼンテーションを含む)を受けた場合、直ぐに金融庁に通報を
3.無登録業者が用いる典型的な手口
- 過剰な高利回りの宣伝:「年利10%以上は当たり前」「日本より遥かに優れた運用」など、実態よりも極端に有利な数字を提示して加入を煽る。
- IFAや海外法人の名義を借りた代理販売:正規のIFAや海外法人の資料を持参し、あたかも正規代理店であるかのように装う。しかし、実際には日本国内での登録がされておらず、法的な権限を持たないケースがほとんです。ドミニオン社から認められた正規のエージェントです、と自己紹介を行っても、日本国内で正規のライセンスを有している金融商品の販売業者とは言えません。ドミニオン社は比較的簡単にIFA登録ができてしまうので、一見すると身分のある人間に見えますが、重要なのは国内の販売ライセンスを所有しているか否かで、金融庁に登録されいない個人・企業は全て無登録業者です。
- 解約条件や手数料体系を隠す:オフショア投資は初期解約ペナルティや複雑な管理費がある場合が多いが、それを契約者に十分説明せず契約を急がせる。ただし、ドミニオンに関しては比較的緩やかなペナルティになっています。
4.無登録業者を見抜くためのチェックポイント
- 金融庁の登録名簿で確認する
金融商品取引業者として登録されているか、あるいは保険代理店として許可を得ているかを、金融庁ウェブサイトの登録名簿でチェックできます。 - 手数料体系の透明性
きちんとした業者なら、各種フィー(ポリシーフィー、ファンド手数料、IFA報酬など)を契約前に明示します。曖昧な回答や「契約後に説明します」という態度は危険信号です。特にIFA報酬は省力されがちなので必ず確認するようにしましょう。IFA報酬についての理解がなかったり、「IFA報酬はありません」という業者は理解度の低い業者なので絶対に信用してはいけません。 - 無登録業者の無自覚さの度合いを認識する
正規業者は契約者からの質問に対して誠実に回答し、リスクやデメリットも率直に伝えます。反対に、都合の悪い情報をひたすら隠そうとしたり、論破してくる業者は疑ってかかるべきです。ドミニオンの場合、商品説明を行ってくる人間のほとんどは無登録業者です。その違法性を頑なに否定したり、正しく認識していない人からの契約は絶対に避けるべきです。どのような理屈を並べても「金融庁に登録されていない会社(あるいは個人)が海外の金融商品の個別具体的な説明を行い、契約を促そうとしている」違法性に変わりはありません。
5.無登録業者を通じた契約のリスク
- トラブル時の泣き寝入り:詐欺的行為や不当な手数料の請求があっても、監督官庁に届け出たところで、無登録業者には本来の営業許可がないため行政措置が取りにくいのが現状です。
- 運用サポートの欠如:一度契約を結んだ後、連絡が途絶えて運用や解約手続きが実質的に不可能になるケースもあります。ドミニオン社に直接連絡しても、対応が難しい場合があります。
- 顧客情報の流用や個人情報漏洩:適正な管理体制がない業者に個人情報や資産状況を渡すこと自体、大きなリスクを伴います。メールやLINEでクレジットカードの情報を聞き出す業者もいるので、決して素直に教えてはいけません。
- 喫茶店やカフェでの契約:喫茶店やカフェに呼び出して、その場でオンライン契約を行う業者がいますが、公共のWi-Fiから、クレジット情報を入力したり、オフィスを構えていない無登録業者から契約をすることの危険性をよく認識しましょう。喫茶店やカフェでオフショア金融商品の話を持ち掛けられたら、危険信号です。シェアオフィスも同様に共有Wi-Fiを使うことからセキュリティ面で危険です。
- 他、オフショア金融商品からの切り替え:悪質な業者はオフショア金融商品の既契約者の商品の評判を貶めて解約を促し、「こっちのほうが手数料や運用益がいいから」と他のオフショア金融商品の契約を促します。これは完全に詐欺的な行為です。どのようなオフショア金融商品にも一長一短がありますが、どれも長期積立てが前提であり、短期で積み立てを止めてしまうと、手数料率が相対的に高くなり、手数料負けを起こす可能性が非常に高くなります。また、中途解約の手数料率は高額なケースが多く、ほとんどお金が返ってこないことも珍しくありません。当研究所で安易なオフショア金融商品の解約をオススメしない理由はこれです。無登録業者にはモラルもリテラシーもありません。あるのは自分たちの契約報酬の最大化だけです。
こちらのコラムはドミニオンの契約検討者だけでなく、オフショア金融商品の紹介者や国内の販売事業者にもよく見られています。メリットばかりを主張せずに、フェアな情報提供に努めてください。顧客はそれを望んでいます。
どんな事業者であれば信用できるか?
信用できる紹介者の条件とは
ドミニオンに限らず、オフショア金融商品の契約においては、「どの紹介者から契約するか」という点が、契約内容そのものと同じくらい重要になります。商品は同じであっても、紹介者のコンプライアンスに対する姿勢や知識水準、契約後の対応方針によって、将来の運用体験やリスク管理の質が大きく変わってしまうためです。紹介者の選択を軽視してしまうと、契約後に必要な情報が得られない、相談できる環境が失われる、あるいは判断を誤る可能性が高まると言えます。そのため、「信用できる紹介者とはどのような属性か」を理解し、適切に見極めることが極めて重要になります。
① 海外法人としての身分とライセンスを有する紹介者
信用できる紹介者かどうかを判断するうえで、まず確認すべき点は、その紹介者が「海外の事業体として正式に登録され、当該国で有効な金融ライセンスを保有しているか」という点になります。日本国内の個人事業主や法人によるオフショア金融商品の勧誘は、ほぼ全てが無登録で行われていると考えられます。そのため、紹介者が国内主体である時点で、コンプライアンス上のリスクが極めて高いと判断せざるを得ません。
一方で、海外法人としての身分とライセンスを有している紹介者については、少なくとも制度の枠組みの中で事業を行おうとする意識を持っていると評価することができます。ただし、ライセンスの保有はあくまでも最低条件に過ぎませんので、情報開示の姿勢や顧客対応の質については、引き続き慎重に確認する必要があります。
② IFAの実質的所有者が日本人である場合
紹介者が国内事業者であったとしても、契約先となる香港やマレーシアなどの海外IFAにおいて、その実質的所有者(実質的支配者)が日本人であるケースが、少数ながら存在します。このようなIFAは、日本人契約者との利害が近く、地政学的リスクや制度変更が生じた場合でも、「誰の利益を優先すべきか」という判断の中で、日本人契約者を重視してくれる可能性が高いと考えられます。
一方で、実質的所有者が外国人であるIFAの場合、日本人契約者の優先順位が相対的に下がる可能性は否定できません。多くの事業者は、自国民や自国顧客を優先的に保護しようとする傾向を持つため、その点を理解したうえで判断することが重要になります。
③ ファンド運用主体に日本人が関与している場合
ファンドの運用者が日本人である、あるいは日本人投資家を強く意識した運用体制を採用している事例も、限定的ではありますが存在します。このような場合、日本人契約者の属性や資産背景を踏まえた設計や意思決定がなされやすく、利害関係の整合性という観点から一定の安心材料となり得ます。
ただし、運用成績やリスク管理の質は国籍だけで決まるものではありません。運用方針、ガバナンス体制、情報開示水準などを総合的に確認しながら判断することが望ましいと考えます。
信用できる紹介者の条件とは
以上を踏まえると、「紹介者が海外の法人格と金融ライセンスを有していること」を前提条件とし、そのうえで「IFAの実質的所有者が日本人であること」、さらに「ファンド運用主体にも日本人が関与していること」が重なれば、契約者にとって相対的に望ましい環境が形成されやすいと考えられます。
逆に、最も注意すべき組み合わせは、「日本国内の高齢紹介者 × 実質的所有者が外国人の海外IFA」という構図です。この場合、将来的にフォローが途絶する可能性や、重大なリスク発生時に日本人契約者の権利保全が後回しになる可能性が高まるため、十分に慎重な判断が求められます。
当研究所では、顧客の相談内容や希望に応じて、上記の条件に該当する海外IFAを直接お繋ぎするサービスを限定的に行っています。これは顧客が望む場合に限り、私が直接お話して信頼できると判断したIFAだけを無償で紹介するもので、営利を目的としていません。ドミニオン自体は気に入っているが、紹介者やIFAに不安が残るという方はお気軽にお問い合わせください。
まとめ
ドミニオンは、オフショア投資としての恩恵(複利効果、資産の国外移転など)を享受しつつ、コスト面でのメリットを強調している信託商品です。ただし、長期投資を前提とした商品設計であり、会社としての歴史の浅さや、国内で受け取る際の税額の問題は見逃せないポイントです。
更に、最も懸念されるのは、新規契約のほとんどが無登録業者からしか行えない点です。商品自体は魅力的でも、販売・契約形態が違法で、想定外のリスクを負うことになるため、十分に注意しながら検討しましょう。投資経験やリスク許容度を踏まえ、必要に応じて当研究所のような専門家の意見を取り入れることをおすすめします。
現在ドミニオンの新規契約を紹介者から勧められており、不安や疑問が残っている方については、契約前に状況を整理するための「無料セカンドオピニオン相談」をぜひご利用ください。判断を急ぐ前に、一度立ち止まって確認したい方は、お気軽にお問い合わせください。特にドミニオンについては新規契約の判断を慎重に行う必要性があります。
当研究所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。



