オフショア投資で日本人契約者の多い商品とは
こんにちは。ブレインシードオフショア研究所の開田晋作です。
近年、「オフショア投資」というワードが注目を集めています。日本国内の銀行や証券会社が扱う金融商品だけでは満足できない、もしくはより柔軟で多彩な資産形成プランを求めたいという投資家にとって、オフショア金融商品は魅力的な選択肢です。とはいえ、具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、どの金融商品が自身に向いているのかを把握している方はほとんどいません。
本記事では、オフショア投資の概要や特徴を踏まえつつ、日本人の契約者が多いとされる代表的な金融商品を簡単に紹介します。特に、下記4社が提供するオフショア金融商品について、メリット・デメリットを交えながら解説していきます。
- RL360°
- インベスターズトラスト(Investors Trust)
- メティス香港(Metis Hong Kong)
- ドミニオン(Dominion)
オフショア投資を検討中の方や、海外の信託商品・積立プランを活用して資産形成を考えている方に役立つ情報をお届けします。
当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。
オフショア投資とは
オフショア投資とは、租税や規制が比較的緩やかな地域(タックスヘイブンや金融特区など)で提供される金融商品を活用して資産を運用することを指します。イギリス領マン島やケイマン諸島、香港、シンガポールなどが主なオフショア金融センターとして知られています。

代表的なオフショアエリアであるマン島(Isle of Man)は、イギリスとアイルランドの間に位置する小さな島で、イギリス王室属領(Crown Dependency)の一つです。イギリスの一部ではありますが、EUやイギリス本土の法制度とは異なる独自の政治・経済システムを持っています。多くの金融機関や生命保険会社、投資ファンドが拠点を構えており、世界中の投資家や企業が、マン島の金融商品を活用しています。
オフショア投資のメリット
- 税制上の優遇措置や柔軟な契約形態が可能
- 国内では扱いにくい多様な運用プランを組み込める
- 高い利回りを狙える可能性がある
オフショア投資のデメリット
- 為替リスクや国際情勢の影響を受けやすい
- 取扱会社・商品の透明性や信頼性を見極める必要がある
- 日本国内の法規制とは異なるルールが適用され、特に税制面でのリスクを把握しづらい
- 積立型投資商品の場合、突然クレジットカードでの決済が出来なくなることがある
オフショア投資は一般的には上級者向けの投資手法と言われています。正しく活用すれば、効果的な外貨での資産形成・資産防衛が可能ですが、紹介者の言われるがまま、メリットだけを鵜呑みにして契約すると、後々大変なリスクに晒される可能性があります。まずは自身の契約内容をしっかりと把握し、自身の資産状況や目的に合った商品を選ぶことが大切です。
1.RL360°
RL360°は、140年以上の歴史を誇るロイヤルロンドングループの子会社で、イギリス領マン島に拠点を持つ生命保険会社です。保険商品や積立型投資プランを中心に展開しており、長期的な資産形成を目指す日本人投資家の間で以前から人気があります。日本人向けには積立型投資商品と一括型投資商品をラインナップしています。
メリット
【財務健全性】
金融格付会社AKGからB+の評価を得ており、高い財務健全性を誇る。日本人が加入することのできるオフショア資産運用会社の中で、最も安全性が高い会社といえる。
【保険商品としての側面】
積立型・一括型の投資商品である一方で、生命保険としての機能を活用できる商品設計であるため、万が一の際に指定した受益者に保険金が支払われるなど、家族への備えも兼ねられる点が魅力。
【円建での積立が可能】
メイン商品であるRegular Savings Plan(RSP)は月額31,000円からの少額積み立てが可能で、為替リスクに左右されず、毎月一定額を投資することができる。
デメリット
【多額の早期解約ペナルティ】
長期運用を前提としているため、短期間での解約には多額のペナルティ(早期解約手数料)が発生する。積立停止時にも毎月手数料が差し引かれるため、確実に積み立てが可能な期間で契約をするのが重要。
【IFA(独立系ファイナンシャルプランナー)の選定が難儀】
加入する際は必ずIFAを通じて契約するため、選定されるファンドのポートフォリオによって運用利回りに大きな差が生じる可能性がある。どのIFAを選ぶかが、運用成果を左右する重要な要因となる。
2.インベスターズトラスト(Investors Trust)
インベスターズトラストはケイマン諸島を本拠地に置く国際生命保険会社で、日本人向けには積立型・一括型の投資商品を提供しています。RL360°と同様に、日本人加入者が多く、オフショア金融商品の代表的な存在といえます。
メリット
【月額100ドルからの気軽さ】
エボリューションという積立型投資商品は月額100ドルからはじめられ、最も手軽なオフショア金融商品といえる。2022年にはオフショア積立商品最優秀賞を受賞しており、5年単位(最長25年)での投資期間を選ぶことができる。
【豊富なファンド】
200以上のファンド選定が可能で、北米株式中心のファンドから、AIやテクノロジー系のテーマファンドまで、多様な性格を持つファンドを最大10個まで自由に組み合わせて、自身のポートフォリオを組むことができる。
【多様なクレジットカードでの積み立てが可能】
VISA 、MasterCard 、JCB、American Express 、Dinersでの決済が可能で、日本人が加入できるオフショア金融商品の中では最も決済可能なカードの選択肢が豊富。
デメリット
【中途解約でのリスク】
RL360°と同じく長期前提の積立型商品では、中途解約の際に元本割れを起こす可能性が非常に高い。また、手数料が高めに設定されているプランが多いため、契約時にしっかりと手数料負担を確認する必要がある。
【運用先を自身で行う必要性】
200を超えるファンドから、自身で最長25年に渡り、ポートフォリオの見直しを定期的に行う必要性があるため、投資初心者は長期で効果的な資産運用を行える可能性は低い。
3.メティス香港(Metis Hong Kong)
メティス香港は、香港を拠点とし、金融サービスを提供する信託会社です。特に日本人向けの商品を組成する事に長けており、日本人スタッフの数も多い事から、近年人気の高い会社です。また、香港はアジア有数の金融センターであり、日本人にとって最も身近なオフショアエリアであることから、ここ数年で日本人加入者が急増しています。
メリット
【手厚い日本語サポート】
オフショア金融商品の多くはサポート対応窓口が英語対応であったり、当然の事ながら、外国人が顧客対応に当たります。しかしメティス香港の唯一のIFAであるアテナベストでは、多くの日本人が在籍しており、日本語でのサポートを受ける事が可能。また、契約書も日本語で記載してある事から、他のオフショア金融商品に比べて、日本人に対して、手厚いサポート体制が取られている。
【シンプルなファンド構成】
全15種類程度のファンドから、自身の好みに応じて運用先を選定するため、シンプルで分かり易い体系が取られており、オフショア投資初心者には分かり易い構成となっている。ブラックロックやJPモルガン等の有名ファンドを選択することも可能。
デメリット
【中途解約でのリスク】
RL360°やインベスターズトラストと同じく、中途解約の際に元本割れを起こす可能性が非常に高い。また、手数料が高めに設定されているプランが多いため、契約時にしっかりと手数料負担を確認する必要がある。
【IFAを変更する事ができない】
メティス香港の致命的な弱点は、IFAがアテナベストしか選べない点にある。紹介者が仕事を辞めた場合や、連絡が付かなくなった場合に、IFAの移管ができないことから、自身の運用状況を把握する術が非常に限定されてしまう。このため、メティス契約者は自身の契約状況の把握や、契約した商品の所在が分からなくなっているケースが散見される。
【紹介者の金融リテラシーが低い】
日本でメティス香港の金融商品を紹介する紹介者(ブローカー)の一部は、MLMやネットワーカー出身者で構成されており、金融リテラシーが相対的に低い傾向にある。そのため、契約者が、金融商品の手数料や中途解約のリスクについて、十分に理解せぬまま契約を行うケースが多く、後にトラブルに発展するケースが後を絶たない。
4.ドミニオン(Dominion)
ドミニオンは2017年に設立された比較的歴史の浅い信託会社で、日本人向けにマーケットを解放したのは2020年からです。英領ガーンジー島に本店を構え、信託手数料の安さから、ここ数年で日本人契約者が急増しています。親会社はファンドマネジメント会社であり、グループでファンドを組成しています。
メリット
【運用成績の高いファンド群】
ドミニオングループが組成する自社ファンドは、比較的運用成績の高いものが多く、10%以上の年間利回りを出すファンドが複数存在する。オフショア投資初心者にとっては魅力的な投資先を豊富に選択できる。
【シンプルで比較的安価な手数料率】
ドミニオンの積立型・一括型投資商品は他のオフショア金融商品に対し、比較的安価な手数料率となっているため、相対的なお得感を得られる。
【時価評価額の最高値80%を常に保全するオプションを付けられる】
別途1%の手数料はかかるが、他の信託商品とは違い、時価評価額の最高値に対して80%を常に保全するオプションを付けられるため、元本保護に近い仕組みで運用する事ができる。
デメリット
【会社の信用】
RL360°やインベスターズトラストと比較して、会社としての歴史や、契約者の母数が少ないため、相対的な信用は低い。また、格付けについても、本店を構えるガーンジー島のS&Pでの格付けを、自社の格付けであると誤認させるようなプロモーションを行っていることから、他のオフショア資産運用会社と比べると、会社としての信用は未知数であると言える。
【積立型投資商品の初期手数料】
積立型投資商品の契約後、最初の2年間は投資資金が全額ファンドに投入されず、ほとんどが手数料として徴収される。例えば月額500ドル、15年積立ての場合、1年目は74.25%、2年目は18.56%が手数料として徴収される。投資資金がファンドに投入されるのは3年目以後となる。
オフショア投資を活用する際のポイント
日本人投資家がオフショア金融商品を活用する際に注意すべきポイントをまとめました。以下の点に注意してオフショア投資を行えば効果的な資産形成・資産防衛が行えます。是非、参考にしてみてください。
途中解約時の条件を確認すること
オフショア金融商品で最も多いトラブルが「解約時のペナルティー」です。多くの契約では、短期間で解約すると大きな違約金が発生し、元本割れすることも珍しくありません。
チェックすべきポイント
- 途中解約時の手数料・違約金の有無と金額
- 何年後から解約手数料がゼロになるのか(通常10年以上が多い)
- 途中解約すると、元本保証がなくなる仕組みになっていないか
当研究所からのアドバイス
ペナルティが発生する条件をしっかりと確認し、短期で資金を引き出す予定があるなら契約は見送りましょう。
契約後のサポート体制を確認すること
オフショア金融商品は、日本国内の金融商品とは異なり、国内に店舗を構えていないため、契約後に紹介者や販売代理店を名乗る会社と連絡が取れなくなることがあります。 特に、紹介者が辞めると「自分の契約した商品について、誰に連絡すれば良いかわからない」という状況になりがちです。
チェックすべきポイント
- 契約後のサポート窓口はどこか?
- 紹介者が辞めても、サポートを受けられる体制があるか?
- 日本語対応のカスタマーサービスがあるか?
当研究所からのアドバイス
契約後に困ったときの連絡先を明確にし、複数の窓口を事前に把握しておくことが重要です。
現地の法律と規制の影響を確認すること
オフショア金融商品は、契約する国の法律に基づいて商品運用されるため、日本の金融商品とは異なるルールが適用されます。 特に、規制変更による影響を理解しておかないと、将来的に資産の引き出しが困難になる可能性があります。
チェックすべきポイント
- 契約国の金融規制が変わった場合、どう影響を受けるか?
- 居住国の変更(日本→海外など)で契約内容が変わるか?
- 契約した資産運用会社が倒産した場合の補償制度はあるか?
当研究所からのアドバイス
契約前に、契約国の金融規制の動向を確認し、将来的なリスクも想定しておきましょう。
紹介者の発言を鵜呑みにしない
オフショア金融商品の営業は、高利回りやメリットを強調しすぎる傾向があります。 しかし、実際には「契約内容をよく読んでいなかった」「リスクを十分に理解していなかった」というトラブルが後を絶ちません。 また、日本ではオフショア金融商品の勧誘・営業活動は法律で禁止されていますが、実態は多くの紹介者が「自身が契約している金融商品をただ紹介するだけ」という建前で、実質的な勧誘・営業行為を行っています。もし、貴方がオフショア金融商品について、個別具体的な商品の説明を受けたら、それは違法な勧誘行為です。直ぐに金融庁に通報しましょう。
チェックすべきポイント
- 元本の140%保証などの謳い文句で「確実に儲かる」「リスクはゼロ」といった説明を受けていないか?
- 口頭説明と英文契約書の内容にズレがないか?
- 想定外の手数料や追加の隠れコストがないか?
当研究所からのアドバイス
契約書を隅々まで読み、紹介者の言葉だけを信じないこと。契約書の内容が全てです。英文の契約書の場合、正確に翻訳させましょう。いい加減な会社は、自動翻訳したスクリーンショットを見せてきますが、英文契約書は正確な翻訳作業が必須です。
高齢の紹介者からの契約は要注意
オフショア金融商品は10年以上の中長期での投資が前提になることがほとんどです。 しかし、紹介者が高齢(60歳以上)である場合、契約の途中で仕事を辞めたり、最悪の場合、亡くなってしまうケースもあります。 その結果、資産の取り崩し時に誰にも相談できなくなるというリスクが生じます。60歳以上の紹介者からオフショア金融商品の契約を交わすのは、賢い選択ではありません。そもそも、60歳を越えて違法な紹介業を行っている紹介者は、お金が無いので、やむなく違法な紹介業を行っているケースがほとんどで、自身の老後資産すら形成できていない可能性が高いです。
チェックすべきポイント
- 紹介者が高齢の場合、退職後のサポート体制はどうなっているか?
- 紹介者が病気や死亡した場合、代わりに対応してくれる窓口はあるか?
- 紹介者がいなくても海外IFAと直接やり取りができるか?
当研究所からのアドバイス
契約期間が長期に及ぶため、高齢の紹介者からの契約は避けましょう。また、正式なサポート窓口を把握しておくことが重要です。
まとめ
オフショア金融商品は、適切に活用すれば、契約者に大きなメリットをもたらす可能性があります。しかし、契約の透明性やリスクを十分に理解した上で慎重に選択することが重要です。
当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。


