メティス(Metis)とは何なのか?悪評が多い理由について解説

コラム

こんにちは。ブレインシードオフショア研究所の開田晋作です。

オフショア投資に興味を持って調べると、必ずといっていいほど目にするのがメティス(Metis)という名前。ここ数年、急激に日本人契約者を増やしてきた信託会社であり、日本人向けに特化したサービスを売りにしています。
しかし、ネット上では「メティスは怪しい」「詐欺かもしれない」という声もあり、その真偽はなかなか掴みづらいものです。本記事では、まずメティスという会社そのものの概要を整理し、次いで契約者の多い積立型商品である「インテリジェンス」の仕組みや注意点、そして悪評の理由を解説していきます。

当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。


メティス グローバル リミテッド(以下、メティスHK)は、香港で正規に登録された信託会社です。2013年に設立され、香港信託法の要件を満たすと同時に、2018年から施行された「信託会社サービスプロバイダー(TCSP)ライセンス」にも適合しています。これは香港政府の規制下で認可を受けた、比較的厳格な基準に沿った運営を意味します。また、昨今の中国リスクを鑑み、シンガポールにも拠点を有すなど、しっかりとリスクを考えた会社運営を行っているといえます。

メティスHKは、Metisグローバルグループの中核を担っている企業です。同グループには、香港に拠点を置く独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)であるアテナベスト(Athenavest Limited)が所属しており、メティスHKとは資本関係にあります。実際、メティスHKの信託商品を取り扱う正式な窓口(IFA)は、このアテナベストだけとされており、契約者はアテナベストを通じてのみ、メティスHKの商品にアクセスできます。通常のオフショア金融商品は、運用益やサポート体制の不備等が気になった際に、IFAの移管が可能ですが、メティスはIFAがアテナベストしかないため移管はできず、他商品と比べて特殊な構造になっています。IFAの移管ができないと、どのような不利益を契約者が被るのかについては後述します。

香港はアジアでも有数の国際金融都市として、古くから高度な金融ライセンス制度が整備されています。メティスHKはその香港金融市場において、信託会社として正式なライセンスを取得しています。自身の資産を国外に移転し運用したいと考えている日本人にとって、メティスHKを含む香港拠点の信託会社は、最も身近でカジュアルな運用先です。また、相続や資産承継を念頭に置いた信託契約の設計においても、メティスHKを活用する余地があります。

メティスHKは上記の分野でサービスを展開し、特に日本市場を意識した商品設計を行っており、近年日本人契約者が増加しています。特に以下の点で支持を得ています。

  • 契約書が日本語で記載
  • カスタマーサポートが日本語対応

他のオフショア金融商品と決定的に違う点は、メティスHKは契約書が日本語だという所です。オフショア金融商品のご相談でよくある、積立停止のご依頼や、中途解約のご依頼はいずれも、契約書の中身をよく把握しておらず、契約後に、「こんなはずではなかった」と問題が発覚するケースがほとんどです。契約書は基本的に英語で記載されているので、紹介者や仲介業者が契約内容の説明を怠るケースが多く、隠れ手数料や中途解約のリスクについて、十分な理解がないまま、積み立てを始めてしまう事で後々問題が起こってきます。メティスHKは日本語で契約書が作られるため、契約書を自身でよく読んでから運用を始める事が可能です。

また、唯一のIFAであるアテナベストのカスタマーサポートが日本語対応なのも優れている点です。複数の日本人スタッフが在籍しており、簡単な問い合わせなら数日以内に返事が返ってきます。日本人が契約できるオフショア金融商品の中で、屈指のアフターフォローサービス品質を誇っているのがアテナベストです。メティスHKやアテナベストは、ネットの情報では不当に批判を浴びている事が多いですが、少なくとも上記2点については他社よりも優れていると考えられます。

メティスHK自体は、国際的な規制や監査の下で運営され、過度な高利回りを保証するような宣伝も公式には行っていません。問題が生じるのは、日本国内で無登録のまま勧誘を行う紹介者や仲介業者から契約したケースです。手数料構造を詳しく知らないまま商品の勧誘を行う紹介者もおり、契約者にデメリットをもたらすケースが続出しています。こういった違法あるいは不当な販売ルートでは、顧客保護制度が適用されず、トラブルが発生しても十分な救済を受けられない可能性があります。一方で、メティスHKのIFAはアテナベスト一社しかないことから契約経路が非常に限定的で、実質、国内の無登録業者を介して契約するしか方法がありません。

つまり、メティスHKそのものは詐欺ではありませんが、商品が正しいルートで販売・契約されていないケースがほとんどで、商品自体に不信感や不安感が波及しているのが実態です。唯一のIFAであるアテナベストに直接連絡して、手数料やリスクを十分に把握し、長期投資に耐えうる資金計画を立てたうえで契約することが、メティスHKを活用する上での大前提となります。しかし、アテナベスト側も新規契約に係るフォローを国内の無登録業者にさせることで、事務手続きの簡略化と新規顧客獲得を行っている側面があり、IFAが一社しかない弊害が生じていると捉える事ができます。


インテリジェンスは、メティスHKが提供する代表的な長期積立型の信託商品の名称です。契約者は一定期間、定期的に積立を続けながら任意の投資ファンドに資金を振り分け、長期の資産形成を目指します。以下では、その仕組みと特徴を中心に解説します。

  • 長期積立:最大30年満期で積立期間を選択し、契約時に設定した資金を月々または年単位で拠出していく商品です。拠出した資金は、メティスHKが提供するファンドに投資されます。このファンドは自身で任意のものを選ぶことができます。ブラックロックやJPモルガンといった、世界的に有名な資産運用会社や総合金融機関のファンドで運用する事も可能ですが、選べるファンドは10数種類と決して多くはありません。ファンドの選択を間違えればマイナス運用が発生してしまう事があり、慎重な選択と定期の見直しが必要になります。
  • 通貨選択:以前まで日本円建てでの積立てが可能でしたが、近年変更があったようです。外貨建ての場合、急激な円安の局面では為替リスクに晒される点に注意が必要です。
  • ユニットリンク:海外の保険商品に多いユニットリンク構造を持ち、投資信託のように基準価格が上下する「ユニット」を保有することで運用成果を享受します。一方で、保険契約としての側面はなく、純粋な投資商品なので、着金時の税額計算には注意が必要です。最大で運用益に対し約50%の税金が課される可能性があります。
  • 最小積立額:300米ドルまたは、他通貨同等額から積立てが可能

インテリジェンスでは、メティスHKが用意する10数種類のファンド(株式型・債券型・テーマ型など)から任意のファンドを一つ選び投資を行うことができます。運用途中でのファンドスイッチング(切り替え)も可能で、いつでも自由にポートフォリオを変更できます。ファンドは年利10%を超える物から、マイナス運用が連続しているものまであり、慎重な選択が求められます。紹介者や無登録業者からの安易なアドバイスに耳を貸さずに、自身の責任で選択をし、定期的な見直しを行いましょう。

契約プランや積立額、運用期間によって、一定のボーナス(ロイヤルティボーナスなど)が付与されることがあります。たとえば、

  • 積立期間中、定期的に付与されるロイヤルティボーナス
  • 契約開始時に一定条件を満たしている場合の初期ボーナス

ただし、ボーナスの適用条件やタイミングは細かく設定されており、必ず付与されるわけではありません。事前にIFAから正確な情報を確認しましょう。

契約期間中に部分解約や減額などに対応している場合がありますが、早期に解約・減額すると重いペナルティが課される点には注意が必要です。基本的に契約時に決めた金額、期間を遵守して積み立てを行うことが求められます。


メリット
  • 長期複利効果:定期的に積み立てることで、投資元本が増えつつ複利の恩恵を受けられます。特に20年・30年といった長期で継続するほど、相場の成長や再投資による効果が大きくなる傾向があります。
  • 資産の国外移転:顧客からの預かり資産はシンガポールのDBS銀行でメティスHK名義で保管され、資産の国外移転を行いたい方の選択肢となります。ただし、税務上の取り扱いには注意が必要です。
  • アテナベストのアフターフォロー:メティスHKの唯一のIFAであるアテナベストには複数の日本人スタッフが常駐しており、連絡も取り易く、現在日本人が契約できるオフショア金融商品の中で最もアフターフォローは優れています。長期間に渡る資産運用を実現する場合、契約時にサポートを行った紹介者や、国内の無登録業者と連絡が取れなくなるケースや徐々に疎遠になるケースは多々あり、直接IFAに連絡できる環境や、既存顧客へのレスポンスが優れている点は非常に評価できます。メティスHK最大のメリットと言えるでしょう。
デメリット
  • 初期解約ペナルティの大きさ:インテリジェンスを含む多くのオフショア金融商品は、契約開始後の一定期間(初期ユニット期間)に解約すると、手数料が高額に設定されており、元本割れのリスクが非常に高くなります。長期投資が前提である点を理解しないまま契約すると、大きなリスクを背負うことになりかねません。当事務所への相談の多くも、中途解約時の手数料に関する内容です。
  • 手数料構造の複雑さ:ポリシーフィー(月額の基本管理費)や投資先ファンドの運用管理費、IFA報酬などオフショア投資には様々な手数料が包含されています。紹介者や無登録業者は正確なコスト構造を理解していない場合が多いので細心の注意を払いましょう。
  • 初期ユニット・積立ユニットの手数料差:これらが複合的にかかるため、実質コストを把握しづらい面があります。契約前にしっかりシミュレーションしてもらいましょう。特にインテリジェンスは最大30年の超長期積立を勧められるケースが多く、これらは紹介者や無登録業者の手数料を最大化することができるからです。自身のライフプランに応じて、無理のない積立年数を選択しましょう。
  • ファンドの選定数:運用は10数種類のファンドから任意のものを選びますが、選択肢が少なく、実際に長期の資産形成に耐えうるファンドは3つ程度しかありません。契約時に選択したファンドを定期的に見直す必要がありますが、紹介者や無登録業者から契約した場合、彼らが定期的に契約者をサポートする経済的なインセンティブが無いので、契約時に選択したファンドが長期間に渡りそのままになっていることや、ほとんど運用益の出ていないファンドを選択しているケースも非常に多いです。

日本国内で金融商品(株式・投資信託・保険商品など)を販売するためには、原則として金融商品取引法や保険業法などに基づく登録や特定の免許を取得する必要があります。しかし、オフショア金融商品は海外の保険会社や信託会社等が提供しているため、国内の法規制を回避しやすい面があり、一部の業者が無登録のまま勧誘行為を行っているのが実態です。無登録業者からオフショア金融商品を契約すると、以下の点で契約者に不利益がもたらされます。

  • 投資家保護の枠組みが適用されない:無登録業者との取引で何かトラブルが起こっても、金融庁や証券取引等監視委員会(SESC)が設ける救済制度や行政的な保護を受けられない可能性が高いです。
  • 不正や詐欺行為に発展しやすい:手数料率や解約条件などの説明が曖昧で、契約者に著しく不利な条件を押し付ける事例が報告されています。裁判所も国外の業者に対する法的拘束力は実質有しません。
  • 長期の契約のサポートが受けられない:オフショア投資の特徴である長期契約の商品において、無登録業者は簡単に連絡を絶ち、簡単に消息不明になります。当事務所に相談にこられるお客様も9割9分無登録業者からの契約です。彼らから契約をした場合、長期間においての契約サポートは望めません。特にメティスHKは実質、無登録業者からしか契約を行えませんので、販路に構造的な矛盾を抱えています。メティスHKを契約する場合、「もし何かあっても、国の保護支援は受けられず、永続的な無登録業者からのサポートもない」と考え、それを受忍する自身の覚悟が求められます。

金融庁は、公式ウェブサイトや各種広報を通じて、無登録の海外保険商品販売に対する注意喚起を何度も発信しています。たとえば、証券取引等監視委員会(SESC)からのメッセージ 2021年1月25日では、

「無登録業者による勧誘行為は金融商品取引法に違反する可能性が高く、トラブルが生じても投資家保護制度の対象外となる」


と明記されています。さらに、過去にはオフショア保険商品を販売していた無登録業者が実際に行政処分を受け、事業停止や罰金を科されたケースもあります。顧客保護という観点からも、無登録業者からの契約は絶対に避けたいところですが、メティスHKは契約経路が非常に限定的で、実質無登録業者からしか契約は行えません。

※無登録業者からオフショア金融商品の勧誘行為(商品のプレゼンテーションを含む)を受けた場合、直ぐに金融庁に通報

  1. 過剰な高利回りの宣伝:「年利10%以上は当たり前」「日本より遥かに優れた運用」など、実態よりも極端に有利な数字を提示して加入を煽る。
  2. IFAや海外法人の名義を借りた代理販売:正規のIFAや海外法人の資料を持参し、あたかも正規代理店であるかのように装う。しかし、実際には日本国内での登録がされておらず、法的な権限を持たないケースがほとんです。メティスHKの唯一のIFAであるアテナベストから認められた正規のエージェントです、と自己紹介を行っても、日本国内で正規のライセンスを有している金融商品の販売業者とは言えません。メティスHKはIFAが一社しかないことで、その販路が非常に限定的です。実質、無登録業者からしか新規契約を行えません。
  3. 解約条件や手数料体系を隠す:オフショア投資は初期解約ペナルティや複雑な管理費がある場合が多いが、それを契約者に十分説明せず契約を急がせる。
  1. 金融庁の登録名簿で確認する
    金融商品取引業者として登録されているか、あるいは保険代理店として許可を得ているかを、金融庁ウェブサイトの登録名簿でチェックできます。
  2. 手数料体系の透明性
    きちんとした業者なら、各種フィー(ポリシーフィー、ファンド手数料、IFA報酬など)を契約前に明示します。曖昧な回答や「契約後に説明します」という態度は危険信号です。特にIFA報酬は省力されがちなので必ず確認するようにしましょう。
  3. 無登録業者の無自覚さの度合いを認識する
    正規業者は契約者からの質問に対して誠実に回答し、リスクやデメリットも率直に伝えます。反対に、都合の悪い情報をひたすら隠そうとしたり、論破してくる業者は疑ってかかるべきです。メティスHKの場合99%、商品説明を行ってくる人間は無登録業者です。その違法性を頑なに否定したり、正しく認識していない人からの契約は絶対に避けるべきです。どのような理屈を並べても「金融庁に登録されていない会社(あるいは個人)が海外の金融商品の個別具体的な説明を行い、契約を促そうとしている」違法性に変わりはありません。
  • トラブル時の泣き寝入り:詐欺的行為や不当な手数料の請求があっても、監督官庁に届け出たところで、無登録業者には本来の営業許可がないため行政措置が取りにくいのが現状です。
  • 運用サポートの欠如:一度契約を結んだ後、連絡が途絶えて運用や解約手続きが実質的に不可能になるケースもあります。信託会社に直接連絡しても、対応が難しい場合があります。
  • 顧客情報の流用や個人情報漏洩:適正な管理体制がない業者に個人情報や資産状況を渡すこと自体、大きなリスクを伴います。メールでクレジットカードの情報を聞き出す業者もいるので、決して素直に教えてはいけません。
  • 喫茶店やカフェでの契約:喫茶店やカフェに呼び出して、その場でオンライン契約を行う業者がいますが、公共のWi-Fiから、クレジット情報を入力したり、オフィスを構えていない無登録業者から契約をすることの危険性をよく認識しましょう。喫茶店やカフェでオフショア金融商品の話を持ち掛けられたら、危険信号です。

当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。


メティスHKのインテリジェンスは、オフショア投資としての恩恵(複利効果、資産の国外移転など)を享受しつつ、既存契約者にとってアフターフォローが優れている投資商品です。ただし、長期投資を前提とした商品設計であり、初期解約時のペナルティや手数料の複雑さも見逃せません。
最も懸念されるのは事実上、無登録業者からしか契約ができない点です。商品自体は魅力的でも、販売・契約形態が違法で、想定外のリスクを負うことになるため、十分に注意しながら検討しましょう。投資経験やリスク許容度を踏まえ、必要に応じて当事務所のような専門家の意見を取り入れることをおすすめします。

当所は、日本国内で数少ないオフショア金融商品の契約手続きに特化した行政書士の在籍する研究所です。オフショア投資に関するご相談は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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